遥か昔。。
神は九つの世界を創った。
そして色も形も異なる生き物を造り出しひとつひとつの世界に振り分けた。
生き物はだんだんと個体を増やし進化を遂げあっという間に 神の手には負えないほどに肥大した。
全て異なるものを造り上げたのが原因で種族同士の対立が目立つようになり争いを呼んだ。
争いを恐れた神は世界を3つの層に別け隔離した。
最も神に近く平和を好む種族を集めた第一層。
善と悪を両方兼ね備えた中立な種族を集めた第二層。
争いを好み狂暴で卑劣な種族を集めた第三層。
そしてここは第一層にある空中都市アルフヘイム。
この街の外れの第一層と第二層の境目にあるのがpaNipaNischoolである。
1200年前。。
第一層は第三層の総攻撃を受け一時的に滅びの道を歩んだ。
戦う術、誰かを守る術を持ち合わせていなかったからだ。
そんな危機的状況を救ったのが第二層にあるミズガルズからやってきた 錬金術師エミル=パニキュウス
という人間だった。
パニキュウスは記憶を持っていなかった。
何故自分がここにいるか何故自分がこの国を守っているのかが全くわからなかった。
ただ気づいたら体が動いていた。
そしてたったひとりで何千と向かってくる軍を制圧し第一層に静寂が訪れた。
人々の救命や木々の復活に何日も何日も費やし
また元通りの平和な雰囲気を取り戻すには長い月日がかかった。
パニキュウスはこの国の王になってもらえないかと人々に崇められたが 首を縦に振ることはなかった。
王になりたいわけじやない。でも大切ななにかがあったこの国を 自分の手で守ることはできないか
自分が出来ることはないのか考えていた。
幾夜も越えて出した結論は
自分の力を皆にわけあたえること。
そしてパニキュウスはこの学園を造り上げた。
月の光を借り錬成したこの学園はたった一夜で完成した。
まるで魔法のようだと誰もが口にした。
こうしてこの学園paNipaNischoolは創立された。
1200年の月日が流れた今。
パニキュウスは全ての記憶を取り戻し、この学園でまだ生きてより愛しくなった この国を見守り続けている。
温かい生徒たちに囲まれながら。。
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